グランドピアノの特徴 – 初心者でもわかるように楽器店が詳しく解説

ピアノ選びの手引き

グランドピアノの歴史

グランドピアノは、18世紀初頭にイタリアで発明されました。

その形状はチェンバロが規範となっており、曲線状のボディ形状が鳥の翼に似ているため、ドイツ語では翼を意味する「Flügel(フリューゲル)」と呼ばれます。また、英語のGrandは「壮大な、豪華な」という意味があります。

日本楽芸社ピアノパークで羽(フリューゲル)を広げるように配置してみました。※写真はヤマハとW.Hoffman

物理的な特徴

グランドピアノのボディは、弦を保持するフレームと響板から構成され、3本の脚の上に水平に置かれています。全高は約1メートルに達します。また、鍵盤、アクション、ピン板があり、側板の上部は開閉できる大屋根で覆われています。大屋根を開けることで音を上方にうまく逃がすことができます。

楽器としての特徴

グランドピアノの音色は、その大きな響板と長い弦によって生み出されます。

弦の長さが長いほど、音はより豊かで深みがあり、響きも長くなります。また、ハンマーが弦を直接打つことで、強弱のコントロールが容易で、表現力が豊かになります。

アップライトと異なり、打鍵したハンマーが重力で戻るため、1秒間に14から16回の打鍵が可能です(アップライトピアノの2倍近く)

グランドピアノの種類

グランドピアノには、その大きさによっていくつかの種類があります。最も小さい「ベビーグランド」は全長約150cm、一方で最も大きな「コンサートグランド」は全長が約270から285cmにもなります。それぞれの種類によって、音色や響き、演奏性に違いがあります。

グランドピアノの選び方

ヤマハグランドピアノのサイズと設置シミュレーション

グランドピアノの導入に当たり、最初に考慮するポイントになるのが、『サイズ』です。

幅はアップライトピアノも大きく変わりませんので、奥行きに注目していきます。

モデル名奥行き高さ重さ
アップライトピアノ(参考)65cm153cm131cm246kg
GB1K(ベビーグランド)151cm146cm99cm261kg
C1161cm149cm101cm290kg
C3186cm149cm101cm320kg
C5200cm149cm101cm350kg
C6212cm154cm102cm405kg
C7227cm155cm102cm415kg
CFX(フルコンサートグランドピアノ)275cm160cm103cm485kg
フルコンサートグランドピアノは音楽ホールなどに設置されるピアノです。

3.5畳と4.3畳の部屋にC1~C5を設置したイメージ図

アプリ「RoomCo AR(ルムコ エーアール)」でお部屋に試し置きシミュレーションができる!

スマートデバイスのカメラを使って、画面に映し出された自分の部屋にソファやテーブルなどを配置して試すことができるARアプリ「RoomCo AR(ルムコ エーアール)」(無料)。ヤマハのピアノやエレクトーン、電子ピアノ、電子キーボード、防音室をAR配置することができて、便利です。

他社メーカーでもサイズを調べれば、シミュレーションが可能です。

また楽器店には写真のような『型紙』を持っている場合がありますので、実際に部屋で使ってみることもできます。店頭でレンタルするか、営業スタッフに相談してみるといいでしょう。

㈱日本楽芸社であれば、貸出や営業社員による計測のいずれにも対応致します。※写真はアップライトとベビーグランドの型紙

予算

次に、予算を設定しましょう。

グランドピアノは一般的にアップライトピアノよりも高価ですが、その価格は同じブランドであっても、サイズやグレードにより、変化します。

ヤマハであれば、一般的に『C3(186cm)』サイズから提案することが多いようです。C3サイズのラインナップで価格比較してみましょう。

モデル名価格(税込)
C3X2,750,000円優れたバランスと音色の豊かさでヤマハグランドピアノの王道。非常に人気のモデル
C3TD2,365,000円Cシリーズのタッチ感、美しい音色や深みのある響きや表現力を受け継ぎながら価格を抑えたモデル
C3X espressivo3,850,000円プレミアムグランドピアノ/長年蓄積したノウハウとクラフトマンシップを惜しみなく注ぎ込んでいます。弾けばその凄さがわかります。
中古ピアノ100万円程度から年式やグレードによって様々です。
例えば2009年式のC3サイズは200万円ほど。

音色とタッチ

ピアノの音色とタッチは、演奏者の表現力に大きく影響します。下記で示すブランドによって、またモデルによって大きく味付けが異なっています。

音色が、「明るいか」「暗いか」、「豊か」か「ドライか」など、ピアノの「声」を表し、その感じ方は人それぞれ。

タッチは、鍵盤を押す感触を指します。これらは個々のピアノによって異なり、演奏者の好みに左右されます。

ブランド

次に、ブランドを考えます。スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、ヤマハ、カワイなど、多くの有名なブランドがあります。

それぞれのブランドは、音色やタッチ、デザインなどに独自の特徴を持っています。自分の好みや演奏スタイルに合ったブランドを選びましょう。

⇧ロゴをタッチすると、各ブランドの公式サイトにリンクします

Steinway、Bechstein、Bösendorferは世界三大ピアノと称されており、国産ピアノとは異なる個性を放っており、唯一無二で素晴らしい音色を奏でます。価格はもちろん高額になりますが、楽器を所有するステータスは非常に高いです。

ヨーロッパ製のピアノは日本国内で使用する際は、購入後のメンテナンスも重要となりますので、ぜひこだわりを持って所有し、演奏を楽しんで頂きたいと願います。

新品か中古か

新品のピアノは、最新の技術と完璧な状態を持っていますが、価格は高めです。一方、中古のピアノは価格が手頃ですが、状態によってはメンテナンスが必要になることもあります。新品と中古のどちらを選ぶかは、予算とニーズによります。

中古ピアノとショップ選びについての記事もよかったら読んでみてください。㈱日本楽芸社は、地域代表のピアノ店として、福岡で自信を持って商品を取り扱っております。

【備考】ピアノ売却まで考慮する際の重要なポイント

ピアノの売却を考える際には、いくつかの重要なポイントを抑えておくことが有益です。

売却する日は数年後になるか、はたまた数十年後になるかもしれませんが、下記を知っていることで売却金額は大きく変化すると思います。特に、ブランドとサイズはピアノの価値を大きく左右します。

ブランドの価値

スタインウェイやベーゼンドルファーなどのヨーロッパ製の有名ブランドは、その品質と耐久性から「投資」としての価値も認められています。これらのブランドのピアノは、その音質と製造技術の高さから、売却時にも高い価格が期待できます。また、ヤマハのピアノもその品質と信頼性から、買取価格が高いことが実証されています。

サイズの影響

日本では、住環境の制約から大型のピアノへの需要が低い傾向があります。そのため、中型サイズのピアノが市場で高い価値を持つことが多いです。特に、ヤマハの「C3」サイズのピアノは、その人気と適度なサイズから、価値が落ちにくいとされています。

中古ピアノ市場の動向

中古ピアノ市場を調査すると、新品価格からどの程度の価値が残るかは、ピアノのブランドによって大きく異なることがわかります。これは、各ブランドの品質、人気、供給量などによるものです。

ただし、これらの動向は時間とともに変化する可能性があります。そのため、売却を考える際には、最新の市場情報をチェックすることが重要です。

以上のポイントを抑えて、ピアノの売却を考えてみてください。適切な知識と情報を持つことで、最良の売却結果を得ることができます。

福岡でグランドピアノを購入する場合は

新品グランドピアノ、中古グランドピアノを多数在庫しております。また世界三大ピアノであるベヒシュタインの取り扱いも行っております。

また分割払いや無金利の残価設定型クレジットなどお支払い方法にも柔軟に対応しております。

ピアノに詳しいスタッフが皆様のご来店をお待ちしております。

株式会社 日本楽芸社

福岡県福岡市早良区藤崎1−21−16
TEL:092−843−0007

日本楽芸社本社ビル

This guide provides an overview of how to choose a grand piano in Fukuoka, Japan. It covers the history and physical characteristics of grand pianos, the different types available, and the factors to consider when purchasing one. These factors include the size of the piano, your budget, the sound and touch of the piano, the brand, and whether to buy new or used. The guide also suggests using the AR app ‘RoomCo AR’ to simulate placing a piano in your room. Brands like Steinway, Bösendorfer, Bechstein, Yamaha, and Kawai are highlighted for their unique features.

Conclusion Choosing a grand piano in Fukuoka involves considering various factors such as size, budget, sound, touch, brand, and whether to buy new or used. With the right knowledge and information, you can make the best decision and enjoy the rich, deep sound of your chosen grand piano.

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